カフェや喫茶店で出される豊かな香りと味わいに惹かれて、ご自宅でドリップ式で淹れられる方々が増えてきたようです。けれども、その味に満足していない方も多いかもしれません。
それは、コーヒー豆と湯の基本的な関係を抑えていないことや、抽出方法のちょっとしたコツを踏んでいないせいかもしれません。
コーヒーの最初の一滴は一番美味しく、最後の一滴は…。
コーヒーの最初に落ちた一滴を特別な意味を込めて“ファーストドリップ”と呼びます。
それは、最初に落ちた、その一滴が“一番美味しい”からです。
普通に淹れていれば、サーバーのなかに落ちるので何の問題もありません。
淹れる前に下準備を
道具を揃えましょう。
湯とコーヒーの分量・下準備
コーヒーのドリップに使うお湯の温度調節の仕方の動画です。
2.コーヒー豆:挽いた豆の分量は、《一回分=人数+1杯》が基本的な分量。一杯とは、コーヒー専用の計量スプーンを用いた場合の量です。通常のコーヒー用の計量スプーンでは一杯は大体10g~12gです。
※コーヒーカップ4杯分淹れる場合には、4杯+1杯で、計量スプーンで5杯のコーヒー豆が必要です。(総量約50g~60g)
3.食器と道具を全て温めておく。
サーバー・ドリッパー・コーヒーカップを熱湯で予め温めておきます。
ドリップ式コーヒーは、“蒸らし”が大切 -基本の淹れ方-
2.分量のコーヒー粉をペーパーフィルターの中に入れ、優しくドリッパーを揺すって、コーヒー粉を平らにしておきます。
これで、準備完了。
最初は、“蒸らし”のために。次は、コーヒーの成分を“抽出”するためです。
コーヒーの味を決める“蒸らし”
●湯を、ドリッパーの真ん中に、小さな円(100円玉程度)を描くように注ぐ。中心を狙って注ぎ、ペーパーフィルターを濡らさないようにしましょう。
ペーパーを濡らすと、水のバリアが出来て、コーヒーの脂成分が上手く抽出出来ません。ペーパーにコーヒーの脂分が最初に触れるように、この段階で濡らさないようにしましょう。粉の近くから優しくお湯を注げば、難しくありません。
●注ぐお湯の分量は、少量です。目安はサーバーにポタポタと数滴落ちる程度。
●膨らむのは、コーヒー豆に元々含まれている“炭酸ガス”が放出されるためです。このガスが十分に放出されると、コーヒー豆に湯の通り道ができ、豆の成分が湯の中に抽出されるようになります。
4.蒸らし終わったら、いよいよコーヒーを抽出します。
注ぐ時は、真ん中から円を描くように、少しずつ湯を注ぎます。
フィルターにお湯が直接かからないようにしましょう。
出典: www.photo-ac.com
この時、湯を切らさないように、ゆっくりと細く注ぐこと。
スピードによって味わいが変わってきます。内側から外側に、外側から内側に「の」の字を描くように注ぎましょう。
すぐにドリッパーを外すのは、コーヒーの雑味をサーバーに落とさないためです。泡はコーヒーの“アク”。モッタイナイ精神をこの段階で発揮しないようにしてくださいね。
お役立ちinformation
専用のポットの代わりに
一人分だけならマグやジャーに直接抽出しても・・・。
こちらは熱湯でコーヒーを抽出し、冷めてから冷蔵庫でアイスコーヒーにするとのことで耐熱容器のメイソンジャーを使っています。マグやカップからでなく、ジャーからいただくのは今っぽい?!
カフェよりもおいしいコーヒーの淹れ方(動画)
ドリップ式の抽出方法が丁寧に説明されています。
おわりに
●“蒸らし”が大事なのは、豆が元々含んでいる炭酸ガスを発散させて、コーヒー成分を抽出するための通り道を作るため。
そして、“最後の一滴”をサーバーに落とさないのは、コーヒーの雑味を混ぜないようにするためです。
出典: unsplash.com
起き抜けの身体は、どこか頼りないもの。
ゆっくりとコーヒーを淹れる準備を整えて、ゆっくりと丁寧に淹れている間に身も心も目覚めていきます。
丁寧に淹れたコーヒーは、やはり美味しく、充実した気持ちになるものです。
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