とうもろこしの甘さとまろやかな口当たりのコーンスープ。子どもからお年寄りまで、年齢を問わない人気メニューのひとつです。たいてい缶詰やレトルトの商品で簡単に済ませてしまいますが、こんなコーンスープならぜひ手作りにチャレンジしたい。
野菜が濃厚さを生む、シンプルでおいしいコーンスープ
手作りでコーンスープを作ろうと思ったら、コクを出すために生クリームやバターを入れてしまいそう。伊勢丹新宿店・フレッシュマーケットの鈴木理繪シェフによると、野菜の“ちょい足し”でコクを出すことができるのだとか。
<材料>(作りやすい分量)
とうもろこし…1本
ちょい足し食材
- 玉ねぎ(粗みじん切り)…1/4個分
- セロリの軸(粗みじん切り)…4~5cm分
- にんじん(皮付きのまま粗みじん切り)…4~5cm分
- じゃがいも(2cm角切り)…1/2個分
- ナッツ…15~20粒
- 砂糖…小さじ1
- 塩…少々
- サラダ油…小さじ1
※ちょい足し食材は、すべて入れなくてもあるものだけでOK
【玉ねぎ】炒めることでコクのある甘みを出す。
【セロリ】軸はほかの食材の雑味をやわらげ、味に深みを出す。葉は香り付けになる。
【じゃがいも】でんぷん質があるので、とろみが出る(小麦粉の代わりになる)。
【にんじん】優しい甘さを出し、香りを付ける。スープの色を鮮やかにする。
【ナッツ】油分がありコクを出す(生クリームの代わりになる)。おすすめはサラリと仕上がるカシューナッツ。くるみは油分が多いのでもったりと仕上がる。
<作り方>
1. とうもろこしの実をはずす
とうもろこしは長さを半分に切り、包丁で実をそぎ落とす。
「包丁の刃が無理なく入るところで切ればOK。芯は使うので捨てずにとっておきましょう」(鈴木シェフ)
2. 香味野菜、じゃがいも、とうもろこしを順に炒める
鍋にサラダ油、玉ねぎ、セロリ、にんじん、じゃがいもを入れ、中火にかけて炒める。玉ねぎが透き通って甘い香りがしてきたら、とうもろこしを加えてさっと炒める。
「材料にある<ちょい足し食材>は、それぞれ役割があります。たとえば『玉ねぎ+セロリだけ』、『ナッツだけ』というように、あるものを使えばいいでしょう」(鈴木シェフ)
3. 水、とうもろこしの芯を加えて、4~5分煮る
野菜が表面から少し出るくらいのひたひたの水(分量外)を加える。とうもろこしの芯、あればセロリの葉1~2枚加える。グツグツと沸騰してから4~5分を目安に煮る。
「煮込むというより、野菜がやわらかくなるまで煮ればOK。ふたをすれば早く煮ることができます。芯は捨ててしまいがちですが、うまみや甘み、豊かな風味が出るので活用しないともったいないですよ」(鈴木シェフ)
4. ミキサーに移し、ナッツを加えて撹拌する
とうもろこしの芯とセロリの葉を除く。鍋ごとか中身をボウルに移してから底を水につけるなどして、人肌くらいまで冷ます。ミキサーに移してナッツを加え、好みの状態まで撹拌する。
「ミキサーに熱いまま入れて撹拌すると、膨張するので危険です。必ず冷ましてください。撹拌する時間は、ツブツブ感を残したいなら短めに、なめらかな口当たりにしたいなら長めにします」(鈴木シェフ)
5. 砂糖、塩で調味する
味をみてから、砂糖、塩で調味する。冷たくして食べる場合は冷蔵庫で冷やし、温かくして食べる場合は鍋に移して温める。
(「FOODIE」より引用)
お好みで、こし器でこして舌触りをなめらかにしたり、豆乳やコンソメスープでのばしてサラリとした飲み口にしてもよいそうです。生クリームはもちろん、牛乳まで使わなくても美味しく作れるというのは驚き。上にパセリなどのハーブを乗せたら、やさしい色合いも引き立ちそう。
まだ寒さの残る春の朝食には温めて、夏にかけては冷やしてもおいしく飲める、ヘルシーなコーンスープです。
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