ダイエットで理想の体型を思い浮かべたとき、引き締まったフラットなおなかが浮かんでくる方も多いのではないでしょうか。今まで履けなかったサイズのジーンズをするっと履けるようになるとモチベーションが上がりますよね。また、周りの人が変わった自分を見て褒めてくれることで、健康な食事やエクササイズを続けようと努力します。実は、体重を減らすことは健康への確実な方法なのです。研究によると、ウェストのサイズが増えることで、心臓病、糖尿病、がんなどの病気につながるとの結果もあるようです。
もしおなかの脂肪の“部分痩せ”をするとして、それは実際に効果があるのでしょうか? イギリスを拠点とするパーソナルトレーナーで『Ignite: 4 Weeks to a Leaner, Faster, and Hotter Body』の著者、ジュリー・バックリーさんによると、「運動習慣に取り入れられるよいエクササイズは、おなかやそれ以外の脂肪を燃焼させるのに効果的」とのこと。今回は、バックリーさんや、ほかのさまざまなパーソナルトレーナーがお勧めする、おなかの脂肪をすばやく燃やすワークアウトを紹介します。
1. 傾斜を走る
ロサンゼルスに拠点をおくパーソナルトレーナーのジル・ペンフォールドさんによると、平らな面より斜面を走る方が50%ほどカロリーの消費が増えるそう。ペンフォールドさんは、野外の坂でもジムの傾斜したトレッドミルでも、5~10分のウォーキングからはじめて、その後ランニングに切り替えるのがおすすめ。
「ペースを上げれば、心拍数はかなり早く上昇するはずです」。5~10分ウォーキングを続け、その後ペースを速めてランニングを開始。「これは完全なスプリントである必要はありません」とペンフォールドさん。でも、隣で走る人と会話ができないくらいハードに。5分ランニングし、その後、軽いジョギングにペースを落とします。5~10分の軽いジョギングと5~10分のランニングを交互にこなし、30~45分続けます。
2. ローイングマシンを使う
「船員さんではないとしても、脂肪を燃やせるこの有酸素運動をジムでルーティンにすることは損ではありません。漕ぐ動きが心拍数を上げて、カロリーを消費し脂肪を燃やすのに役立つだけではなく、脚、体幹、腕、肩、使ってこなかった背中の筋肉に働き、身体を“驚かせ”筋肉を増やします」とペンフォールドさん。
初心者にもプロにも最適な、おなかの脂肪燃焼サーキット運動もおすすめ。20秒漕ぎ、10秒休みます。その時間で何メートル動いた確認します(「休んでいるときもマシンから離れたり、ハンドルから手を離したりしないで」とペンフォールドさん)。
これを8回繰り返し、毎回ベストを越えるよう努めます。4分のセットが終わったら、500メートル急いで漕ぎ、どれだけかかったかを記録。「それが次回のローイングであなたが更新するべき数字です」(ペンフォールドさん)。
3. 高強度インターバルトレーニングを取り入れる
「以前の考えでは、長時間の定常状態での有酸素運動が脂肪燃焼にベストとされてきましたが、現在は高強度でペースの早いものの方が、より効果的とされます。脂肪燃焼とボディシェイプの効果を最大化するためには、身体を消耗させる短いインターバルを含んだ、強度が強く、バラエティに富んだ運動が必要」とバックリーさん。
研究者は、これがあなたの身体の“燃焼後”効果にプラスにはたらき、運動が終わってからも長くカロリーを燃焼させると仮説を立てています。
サンアントニオに拠点を置くフィットネススタジオ『インバランス』の創設者でアメリカスポーツ医学会パーソナルトレーナーのホープ・ペトラザさんは、エクササイズとインターバルを交互に行い、違う筋肉群にはたらきかけることを提案。10分のウォームアップの後、スクワット、腕立て伏せ、ケトルベルスイング、シングルアームロウなどを30秒でできるだけ多くの単位をこなします。
実際、好きなエクササイズを選べますが、異なる筋肉群にはたらくエクササイズを交互に行うようにします。それは筋肉が交互に回復するのに役立ち、運動の強度を上げ、休憩の量を最小にすることができるのです。
4. BOSUボールを使って胸板を強化
「腹部の筋肉の上にある脂肪が燃えるとき、有酸素運動は非常に大事。脂肪を落とそうとしているなら腹部の筋肉にはたらきかけるのもまた重要です」とニューヨークに拠点を置くパーソナルトレーナーで、アダム・サンフォードフィットネスの創設者、アダム・サンフォードさん。そのために向いている運動は、BOSUボール(バランスボールを半分にしたような器具)の上で、プランクポーズ(腕立て伏せの姿勢から肘を床についたもの)をキープすること。
「BOSUボールがバランスをぐらつかせるので、手が床に置かれる普通のプランクよりも難しいです。ぐらぐらしているときバランスを取ろうとすると、あなたの腹筋、斜紋筋、および深い部分の腹横筋が活性化されます」(サンフォードさん)。これらの筋肉を強化すれば、代謝を上げ、最終的にはカロリーや脂肪を燃やすのに役立ちます。
5. より重いウェイトを上げ、レップ間の休憩を少なくする
ほどほどに重いウェイトを持ち上げてきたが、まだ腹部の脂肪を落としたいと思っている場合は、より重いウェイトを使用し、レップ間の休憩を短縮することで強度を高めるべき。CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)そしてExercise.comのヘッドトレーナー、タイラー・スプロールさんによると、「重いウェイトを上げると、アフターバーンの効果が増します。ジムを離れた後も身体がカロリーを燃やし続けるのです」。けがの原因になるのでウェイトを増やしたことで動作がぐらつかないようにしてください。
6. 毎日歩く
シンプルなウォーキングだけで、おなかの脂肪を落していける、とニューヨークの『クランチ』のマスタートレーナー、サムラ・ゴンザレスさん。「簡単なようですが、毎日45〜60分の活発なウォーキングが驚くほど代謝によいのです。さらに、コルチゾール(おなかの脂肪をつきやすくするとされるストレスホルモン)の過剰産生につながるトレーニングのしすぎも防ぎます」(ゴンザレスさん)。
実際ウォーキングは、ストレスや仕事のいらだちの後、コルチゾール値を下げるいい機会に。そして、活発な歩行は、腹筋を隠すおなかの脂肪を落とすのに効果的。「1日1時間きびきびしたウォーキングをすれば、1週間に1ポンド(0.5キロ)の脂肪を落とせるかもしれません。素晴らしくないですか?」(ゴンザレスさん)。
7. もっといいのは空腹時に歩くこと
『ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ニュートリション』誌の小研究によると、朝食前の運動は、その後に汗をかくより20%以上多く脂肪を燃やせるそう。絶食した状態で運動すると、身体は蓄えられた栄養を燃料として燃やさなければなりません。ランニングした場合、身体は最初に炭水化物を燃やします。たまった脂肪を運動の強度に追いつくくらい早く活用できないからです。しかし、もし、きびきびと歩くなら、身体は燃料に困っていないので、たまった脂肪を代わりに燃やします。おなか痩せのチャンスを逃さないよう、起床したらすぐにスニーカーのひもを締め、家を飛び出しましょう。歩く間に水を飲めば、空腹を防ぎ、運動を続けるための水分をキープすることができます。
8. ヨガに挑戦
オーム(ヨガの掛け声)と唱えることは、クロスカントリーやビリーズブートキャンプ(アメリカのフィットネススタジオチェーン)ほどカロリーを燃やせません。ですが、おなかを太らせるストレスホルモンである“コルチゾール”の分泌を鈍らせるのに役立ちます。ある研究では、12週間毎日ヨガを35分間行った女性は、ストレスの多い状況で、対照群の女性よりもコルチゾールの分泌が少なかったのです。
おなかの脂肪がたまるのを防いでくれるだけではなく、エール大学の研究によると、ヨガはマインドフルネスの確立に役立ち、無意識に食べてしまうのを防ぐスキルを身につけられます。多くのジムは初心者向けクラスを設けていますし、より小さな個人に合わせたセッションを提供するジムもあるので、試してみては?
いかがでしたか?
おなかを引き締めたいとお考えの方は、ぜひ一度トライしてみてくださいね。
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