「これって私だけなのかな…」
汗の悩みとして見落としがちなのが、お尻やふとももの汗。
お尻やふとももは、顔や手のひら・足汗や頭部、脇などのメジャーな箇所と比べ、汗の量も少なく、人に見える部分ではないこともあり普段はあまり意識しない部分だけに、特別な対策をなにもしていないという方も少なくないことでしょう。
それだけに、ドキッとした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「おしりの汗を出すのはエクリン汗腺です。暑い時やストレスを感じた時、通気性の悪い素材の服を着ている時に、おしりの汗は多くなります」と、デプラ・ジャリマン医師(マウント・サイナイ・アイカーン医科大学の皮膚科准教授で『Skin Rules: Trade Secrets From a Top New York Dermatologist』の著者)は説明しています。
お尻の汗の原因や対策法を知って、いざというときも困らないようにしましょう。
おしりの汗はなぜかくの?
おしりというデリケートな場所は、ふたつのふくらみがお互いに擦れ合っています。つまり、汗による湿気が、このふたつのふくらみに挟まれたおしりの割れ目に籠もってしまうのです。長時間、湿ったままにしておくと皮膚がふやけてしまい、ヒリヒリしたり、しわができたりして感染症を引き起こすことも。
そして、米国人の推定3%が多汗症にかかっているそう。さらに汗をかきやすくなる病気としては、糖尿病、痛風、甲状腺機能亢進症(別名バセドウ病)などもあります。更年期の女性もホルモンの変化により汗の量が大幅に増えてくることがあります。いつもより汗をかくようになった場合、医師の診察を受けることがおすすめです。
「しかし多くの場合、おしりの汗は、体温を下げるための体の正常な機能によるもの」とジャリマン医師は説明します。だからと言って、おしりの汗をそのまま放置してしまうのは考えもの。熱がこもるとき、ドライで快適な状態に保つ方法を説明します。
1. 吸水速乾の下着を着る
「下着には汗を逃す素材のものを選び、通気性のよいものを着用します」(ジャリマン医師)。通気性のよい下着を着ると、肌をドライに保つことができます。いざという時のために、ジムや仕事用のカバンには着替え用の下着を。
2. 制汗剤やタルク不使用のボディーパウダーを使う
「おしりに制汗剤を使うことに違和感のある人もいるかもしれません。でも、試してみる価値はあります。市販されている無香性の制汗剤、もしくは医療機関で処方される作用の強い制汗剤がおすすめ。なお、塩化アルミニウムが配合されている制汗剤はかゆみを引き起こすことがあるので、荒れた肌や敏感な部位を避けて使用します」とジャリマン医師は言います。
スティック型のものを選ぶときには「制汗剤」と記載してある商品がよいでしょう。「デオドラント」は防臭用で汗を抑える効果はありません。
3. 汗をかいたら、すぐに汗を拭く
「汗をかいたら、ベトベトしないようにトイレで汗をすぐに拭く」。ジャリマン医師のおすすめは財布や仕事用のバックの中に、赤ちゃん用のふき取りシートをしのばせておくこと。運動の後には、濡れたままの下着で過ごさないよう、すぐ着替えることも大切。
4. ほかの対処法について医師に相談をする
さまざまな対処をして、それでもおしりに熱がこもって、水の入ったバケツにおしりを浸しているような状態ならば、医師の診察を受けるとよいでしょう。
FDA(米国食品医薬品局)の承認を受けているボトックス注射を含む、いくつかの局所治療などがあります。ボトックス注射は、わきの下や手など小さな部位に使われますが、ほかの部位に使用する医師もいます。
5. 風通しをよくする
最後に、おしりの汗を防ぐベストな方法は、できるだけ風通しをよくすること。ビニール製の椅子に座りっぱなしにならず、着るものをスカートにする、歩いたり立ち上がったりする。空調を強めにするのもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お尻やふとももは、日中衣類に覆われているため、汗のケアをこまめに行うことが難しい部位ですよね。脇や手足に比べ、目立たない分見落としがちな箇所となってしまいがち…。
結論としては、汗を抑えるというよりは、とにかく汗をかく前提で対処を考えるということです!おでかけの前には特に念入りに対策を行っていきましょう♪
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