誰にでも好きな色はありますが、特に女性は微妙な色の違いにこだわりがあると思いませんか?たとえばリップカラーの色なども、同じような赤やピンクでも自分が気に入る色合いのものじゃなければ使いたくないでしょう。しかし、男性の場合はそう感じる人は少ないようですよ。今回は、男性と女性の色彩感覚の違いについてお伝えします。
男性には同じようなピンク色にみえる
「ピンク色」と一口に言っても、淡いものから濃いもの、ベージュがかったような色やパープルが混ざったような鮮やかなものなど、さまざまな色がありますよね。
特にリップカラーやアイシャドウなどの化粧品の場合、女性は色選びにかなりこだわりがあるので、好きな色や似合う色を熟知していますし、ほんの少しでも違うな…、気にいらないな…と感じると、妥協してまで使うことはほとんどありません。
リップカラー1本を購入するのにじっくりと時間をかけて選んだり、好きな色合いのセーターが見つかるまで店を何件も回ったりすることもあるでしょう。
しかし、男性は色合いにこだわりを持つことはほとんどありませんし、微妙な色の違いにもあまり気がつかないのです。ピンク色や赤でも、少しの違いであれば同じようなピンク色、同じような赤としか見分けることができません。なんだか不思議ですよね。
男女の目の構造にちがいがある
では、なぜこのような違いがあるのでしょうか?ただ面倒くさいから、そのように言っているだけなのかな?と感じたこともあると思いますが、実は男性と女性は目の構造に違いがあるので、色の見え方や感じ方にも違いがあります。
人の目が色を見ると、色から感じた光は目のレンズ(水晶体)を通過して眼球の奥にある網膜に到達し、電気信号へと変換されます。その後、その電気信号が視神経を通じて脳に届き、脳がその色を識別するのです。
男性と女性では、光を受け止めて電気信号に変換する網膜の厚みと、電気信号を脳に届ける視神経細胞の種類・それぞれが存在する量に違いがあるということがわかっています。
女性の目に多く存在する視神経細胞(P細胞)は、微妙な質感や色彩を見分ける力に優れているので、同じようにみえる色の微妙な違いを見分けることが得意なのですよ。
色の好みも男女で違う
このように目の構造に違いがあるので、当然ですが男女それぞれの見え方も違っているということですよね。
つまり、女性には簡単に見分けられるような微妙なピンク色の違いでも、男性にはすべてが同じようなピンク色にみえるということもありえるわけです。さらに、見えている色が違うので、好む色にも違いが出るのは当然のことですよね。男性ははっきりした色や鮮やかな色を好み、女性は淡い色や曖昧な中間色を好む人が多いようです。
また、男性は鮮やかな色のなかでも特にブルー系を好む傾向がありますが、これは知的、冷静、責任感、行動力といった心理が隠れているので、無意識に男性らしさやイメージを求めているのかもしれませんね。
その逆に女性が好む、ピンクや紫などの淡い色には、ロマンチック、繊細、癒し、やさしさ、愛らしさ、などの心理が隠れているので、やはり女性的なイメージとなります。
終わりに
女性の方が淡い色や微妙な色彩の違いを見分けることが得意なのは、子どもを育てていくために必要な本能によるものともいわれています。赤ちゃんの微妙な顔色の違いを見分け、健康状態や感情を知るために備わっている機能…そう考えると、なんだかとても神秘的なものに感じられますね。
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