誰かと繋がっていたい、交流したい、だけど社交的な場所に出かけるのが怖い。そんな風に感じていませんか?人間は複雑です。 もしあなたが、心から人と交流したいと思っていてもなかなかできずにいるなら、どうしたら一歩を踏み出せるか、心理療法士のアドバイスを参考にしてみましょう。
人付き合いを諦めたくなるとき
社交不安を感じたことがありますか? ならば、ほんのささいなことが引き金になって、楽しかったはずの夜が、手のひらを汗まみれにしながら鏡の間に立ち尽くすような体験へと変わってしまう場合があるのをご存じでしょう。ニュースサイトQuartzの記事で、Megan Bruneauさんは、あるディナーパーティーで不安に陥ってときの体験をつづっています。自分の発言をくよくよと思い悩み、「自分はこの場にいてもいいのだろうか」とひたすら自問したというのです。その体験は「人が集まるパーティーに今後また参加すべきなのだろうか」と考え直させるくらいのインパクトがありました。そこでBruneauさんは、「人付き合いを一切あきらめてNetflix相手に人知れず暮らしていきたい」と考えている人のためのアドバイスをまとめました。
友だちを連れて行く
友だちを連れて行くのは、話し相手ができるからではありません。ドタキャンができないようにするためです。ただし、Bruneauさんは書いていませんが、あなたと同じ問題を抱えている人は選ばないようにしましょう。同じような不安を抱えている友人に協力を求めれば、その人にすっぽかされて目論見がすべて外れてしまう可能性があるからです。
いつでも帰れることを忘れずに
たいていの場合、付き合いの場に姿を見せるだけで、目的を半分成し遂げたも同然であることを忘れないでください。ですから、とにかく行きましょう。そのあとで逃げ出すことなってもかまいません。
職場のイベントに参加するのに不安を感じているのなら、前もって自分自身と約束しておきましょう。「楽しくなければ、45分後に帰ってもいい」と。前もってそうしたプランを立てておけば、イベントに参加することにそれほど不安を感じずに済むかもしれません。
Bruneauさんは、そもそも行かないことにする言い訳ではなく、早く帰らなくてはいけない言い訳を考えるようにすすめています。それに、罪悪感を覚えない言い訳をうまく思いつけたとしても、到着してから結局言い訳は必要なかったと思える可能性もあるのです。
気まずい状況を想定し、対処方法を考えておく
Bruneauさんおすすめの方法をいくつかを突き詰めると、プランを立てることに行き着きます。気まずい沈黙が起きたときの対処方法などを考えておくようにすすめていますが、これはつまり「その夜が完璧に進んでいく」と想像してはいけないということです。期待が大きすぎると、必ずと言っていいほど失望する羽目になり、それが原因で突然不安が襲ってきてしまいます。前菜を食べていて咳込んでしまったらどうするかも、考えておきましょう。気まずい思いをするかもしれませんが、それでいいのです。
気まずい状況になっても、パニックを起こしてはいけません。それは自分が、居心地のいい状況から一歩踏み出して、勇気ある行動に出たというサインなのです。
さらに具体的に備えておきたい人は、最悪のシナリオを思い描くといいそうです。ダンスフロアで下着が脱げて足元に落ちてしまうとか、エレベーターの扉に手を挟まれるとか、元カレが妹と連れ立って姿を現すという状況を想定してみましょう。そういうときのいたたまれない気持ちを想像したうえで、だからといって死んでしまうわけではないのだと理解しましょう。
Bruneauさんはさらに、会う人への質問を考えておくようにすすめています。ほとんどの人は、自分のことを話したがっているものだからです。
便利な質問を挙げるとすれば、「〇〇さんとはどのようにして知り合われたのですか?」「あなたの[相手が身につけているファッションアイテムなど]、素敵ですね! どこで買ったんですか?」「なぜ[イベントの名前]に参加されたのですか?」などです。社交不安にまつわる多くの誤解のなかで最もよく耳にするのが、「興味深い人間でなくてはならない」というものです。それよりも、他の人に興味を持つことに力を注ぎましょう。
あなたは1人ではない
Bruneauさんはほかにもアドバイスをしていますが、そのほとんどは、つまるところ大部分の人が社交不安を感じた経験があって、「自分はひとりではない」と気づかせてくれるものです。パーティーで人々がよそよそしく感じられるときがありますが、それは、その人自身が社交不安に悩まされて苦しい思いをしているからかもしれません。
見知らぬ人だらけのにぎやかな場所に出かけていくのが不安だからといって、あなたに問題があるわけではないのです。でも、出かけることが友人を作る第1歩になるかもしれません。
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