「足がむくんでパンプスが入らない…」なんて悩んでいる方は結構いらっしゃいますよね。
単に体内の水分が重力によって下に引っ張られるというのも、腕や指といった部位よりも足がむくみやすい理由のひとつですですが、イエール大学医学部の血管外科であるブリット・H・トネッセン医師は、「足や足首をむくませる原因は、50くらいはあります」とおっしゃっています。その原因の中には、命にもかかわる危険なことも…。
そこで今回は、足がむくんでしまう、よくある原因などをご紹介します。
心当たりのある方や気になる方は是非最後までチェックしてみてくださいね!
体重の増加
もし最近体重が増えていれば、足もすこし太くなっていることに気付くかもしれません。
「座っている状態が多ければ、腹部の重みが足の付け根あたりを圧迫し、リンパの流れが滞ります」(トネッセン医師)。「しかし5~10kg体重を落とすだけで、かなりそれも改善します」
薬の副作用
経口避妊薬、ステロイド剤、血圧の薬であるカルシウム拮抗薬のほか、(三環系やMAO阻害薬を含む)抗うつ薬、糖尿病の薬など、薬によっては、体に水分を溜めさせ、足をむくませます。
あなたのその足のむくみの原因が、薬の副作用のようであれば、医師にご相談を。
静脈瘤(りゅう)ができている
「20代や30代の若い世代にも、静脈瘤ができる可能性はあります」とトネッセン医師。
この一般的によく見られる疾患は、加齢とともに足の血管が弱り、弾力性が失われることで起こります。血管の弾力が無くなることで、血液を心臓へ押し戻す役割がある血管の弁が効率的に働かなくなり、それにより血液がたまります。
そして足にある青色と赤色の血管がはっきりと浮き上り、足がむくむのです。着圧ストッキングの着用や、ダイエット、それから一日に15分間足を高く上げ、規則的に運動するのも効果があります。
血栓ができている可能性
より深刻なケースとして、突然の足のむくみ、特にそれが片足のみに起こる場合、深部静脈血栓症(DVT)と呼ばれる血栓ができている可能性があります。
「これは年齢に関わらず発症するもので、ケガの後にしばらく横にされた状態であったり、入院していたり、また長時間のドライブやフライトで起こるものです」とトネッセン医師は説明します。
この症状は、超音波で診断し、血栓が脳や心臓や肺へ回るのを防ぐために、抗凝血薬による治療が必要となります。
いますぐに受診が必要なサイン
もしそのむくみがひどく悪化し、息切れや、胸・腹部の痛み・圧迫感などの症状が併発していれば、いますぐ医療機関を受診するか、救急車を呼んでください。
心疾患、腎疾患、肝疾患の外的兆候である可能性もあります。場合によっては、腹部の腫瘤がリンパ管を圧迫し、むくみが生じているということもあるので、単なるむくみ…と自己完結せず、少しでも異変を感じたら病院で診てもらうことをお勧めします!
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