仕事や日常生活などで、人間関係を良好に保つために大切な「思いやり」。
しかし、人への思いやりはその人を甘やかしていることになるのでは?と考える人もいます。
確かにこの二つの明確な線引きは難しいとおもいます。思いやりを向けた相手に対してどういう恩恵があり、相手に対してどういう影響があるのかに目を向けると、思いやりと甘やかしの違いが浮き彫りになります。
「甘やかし」は、する側に利益があるものです。する側がラクになる。子どもが泣いているときにお菓子をあげるのは、一瞬静かになってくれるという親や周囲の大人の利益。ですからこれは「甘やかし」です。自分に見返りを求める行為は甘やかしといえます。
一方、「思いやり」は相手を尊重する、成長に繋がっていくステップを提供する行為。ですから、思いやりは相手にとって厳しい場合もあります。この例でいうと、泣いている子どもにお菓子をあげるのではなく、なぜ泣いてしまうようなことになったのか、子どもと向き合って話をすることが思いやりということになるでしょう。
人に優しくする行為も相手を甘やかしていると感じる人がいますが、その人は自己肯定感に課題を抱えている人かもしれません。
自分が充足していない人は、「相手も道連れ」という気持ちが働きやすい。ですから、相手が満たされた状態にあることが、心のどこかでは許せなかったりします。自身を振り返って、自己肯定感が十分に養われてきたか、少しだけ考えてみましょう。
相手や周りを思いやり行動するのは簡単なことではありません。
”思いやり”と”甘やかし”の違いを理解し、思いやりのある行動ができる人間になれると素敵ですね。
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