脳に強いインパクトを与えてくれる食べ物。年を取るとなおさらです。
「脳と肉体は別のシステムと考えがちですよね」と、テキサス大学ダラス校脳作用研究所戦略責任者のダイアナ・パービス・ジャフィンさん。でも、ジャフィンさんらは、脳と肉体は一体という考え方のもとで、精神面までサポートしてくれ、アルツハイマー病などの神経の病気も防いでくれる食べ物についての研究を紹介してくれます。
今回は、栄養素が濃縮されており、脳のエイジングを防いでくれる選りすぐりの6つの食材をご紹介します。
01.ルッコラ
ラッシュ大学の研究によると、毎日1、2杯の葉物野菜を食べていた人はそうでない人に比べ11歳分も若い認知能力を持つそう。ルッコラは葉物の中で栄養的に出色。血管を広げてくれ、脳への血流を増やす「硝酸塩」が豊富なのです(また血圧も下げます)。
「脳への血流が不足すれば酸素も不足し、脳の細胞死につながる」と米国栄養士会広報のジェニファー・マクダニエルさん。
<一人前>生なら2カップ、調理されたものなら1カップ。
02.ブルーベリー
ベリー類は脳に良いとされる「マインド食(MIND diet)」の主役となるフルーツの一つ。マインド食は、地中海食と高血圧防止食のDASH食を組み合わせたもの。アルツハイマー病のリスクを53%も減らしてくれるという研究も。
ベリー類はどれも良いものですが、ブルーベリーはとりわけフラボノイドが豊富。フラボノイドは脳を酸化ストレスから守り、脳細胞コミュニケーションを強化してくれます。
<一人前>2分の1カップ
03.卵黄
卵黄を食べるべき理由は、コリンと、脳の健康を加速するビタミンB群が豊富だから。「コリンは記憶と脳細胞コミュニケーションを強化する神経伝達物質のアセチルコリンに変換されます」(マクダニエルさん)。コリンの摂取量を増やすと記憶と認知機能の向上につながるという研究もあります。
<一人前>卵1個
04.オリーブオイル
「オリーブオイルを食事にほんの少したらせば、脳の老化を防いでくれます」と語るジャフィンさん。テンプル大学の研究によると、エクストラバージンオリーブオイルは、アルツハイマー病の原因となる「ベータアミロイド」や脳の中のたんぱく質が変化した「神経原線維のもつれ」を減らすだけではありません。記憶力と学習能力の維持効果も。正確なメカニズムは不明ですが、抗酸化物質オレオカンタールが役割を果たしているようです。
<一人前>大さじ1
05.サーモン
このシーフードは脳の健康に欠かせないオメガ3系脂肪酸のDHAとEPAが豊富。「オメガ3系脂肪酸はアルツハイマー病の原因になる脳の炎症と酸化ストレスを防いでくれます」とマクダニエルさん。とりわけDHAは、老化による脳の収縮を遅らせます。
<一人前> 4オンス(およそ100g)(調理前)
06.クルミ
健康的な植物性脂肪を含み、脳にもよい食材が、クルミ。とりわけ植物性のオメガ3系脂肪酸であるαリノレン酸が豊富です。栄養神経学の研究では、アミノリブレン酸や他の植物由来のオメガ3系脂肪酸の血中濃度が高い65歳から75歳の大人は流動性知能(新しい場面への適応する能力)のテストで良い結果が出ています。
<一人前>1オンス(25gほど。半かけら14個)
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