1月に入り、ドイツの女性誌で多く目にする「ダブルクレンジング」の文字。その習慣は、ヨーロッパでは新鮮に映るようです。
アジア女性の美しい肌の秘密は、基礎洗顔にあった!
ダブル・クレンジングというのはその名の通り、まずオイルベースのジェルなどで化粧や日焼け止めを落とし、次に水溶性ベースの洗顔フォームで顔を洗うこと。
2段階で洗うことで表面的な汚れと毛穴の中の汚れの両方をきっちりと落とすことができるのはもちろん、肌が柔らかくなるため、化粧水や乳液の浸透を良くする効果があります。アジア女性は平均10歳若く見られるといわれるだけあって、この二度手間こそが美の秘訣なのだと記事は述べています。
大手化粧会社のLANCOMEによると、きちんと肌を清潔にした女性がアンチエイジング製品を使用した場合、その効き目の速さはそうでなかった女性に比べ2倍も違うのだとか。同様に、アンチエイジング商品で人気の化粧会社OLAYの調べでは、肌をキレイに洗顔した女性の肌にアンチエイジング製品を使用した場合、その有効成分が浸透した割合は、そうでなかった女性に比べて30%多かったということもわかりました。日本女性の美意識は高いですから、メイク製品よりも基礎化粧品によりお金をかけるというデータもあります。
きれいな肌は若さの象徴でもあり、特に保湿・美白に重きを置く傾向があるという結果も、納得がゆくものです。
ドイツ女性のクレンジング事情
しかしドイツ人は「あまり頻繁に洗いすぎると肌や髪の毛が痛む」と口をそろえて言います。確かに毎日きちんと湯舟につかり、毎日洗髪をして体を洗う日本人に対し、ドイツ人はシャワーも洗髪も(とくに冬)毎日しない。とくに冬はせず、たいていは湯水でチャチャっと済ませてしまいます。洗顔だって「簡単でかつ効果的」な製品ばかり。たとえば「クレンジング化粧水」などは、パッドにリキッドをしみこませて顔をふいて、もう終わり。これ一本で化粧もおちて保湿もできるので、すぐにこのままベッドへ行けます。
私の知人では、メイクが落とせるマイクロファイバーのタオルをお湯に濡らし、これで顔を拭いて、クリームして寝る人も。週一にマスクをしたりしますが、それでもエステに行って普段からシミ・シワを予防したり、紫外線を恐れて日焼け止めを一年中塗るなんて考えられません。マスカラ落としやリップ落としなど、顔の部位によってクレンジングを変える人がいることも、きっと想像できないでしょう。「何でもやりすぎはよくない」そう考えるのが今までは自然だったのです。
去年あたりからドイツのあちこちで販売されるようになってきた日本でおなじみの「BIORE」の商品。とくに鼻パックは大人気商品です。日本や韓国などのアジアコスメに若い子たちが飛びつくようになり、肌のきれいなアジア人の洗顔法に注目が集まり、ダブルクレンジングも少しずつ浸透しているように見えます。実際毎日シャワーを浴びると答えたドイツ人は、5年前には58%でしたが、現在では84%なのだそう。面白いですね。
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