実は、ダイエットの捉え方自体が、日本と海外とで大きく異なることをご存知でしたか?
今回は、そんな日本と海外との考え方の違いを通して、無理なく理想体型に近づいていくための方法をご紹介します♪
日本人のダイエット
日本のダイエットというと体重を減らすことが最優先になりがちではないでしょうか。数百グラムの体重の変動に一喜一憂し、健康が損なわれたとしても体重が軽くなれば満足、といった危険な考えに陥ってしまう人も多いかもしれません。これは、標準体重であってもさらに痩せることで称賛される風潮や、「〇〇を食べるだけでマイナス●キロ!」といった体重を減らすことに重きをおく流行が、健康を度外視してでも過度に痩せたがる人を増やしているのかもしれません。
外国人の行う“ダイエット”
一方で、海外ではただ単に食べる量を減らして痩せるのではなく、筋肉をつけて見た目を美しくしようという考え方が主流で、「ワークアウト」という身体の健康や運動機能を高めるためのトレーニングを日常的に行っている人が多いです。きちんと食べて身体を動かそうという考え方が広まっているようですね。
とはいえ、筋トレやワークアウトを続けるのが理想的だとは分かっていても、現実にはなかなか難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。そこで着目するのが「NEAT」です。
NEATとは
NEAT(ニート)は「非運動性熱産生」。つまり、意識的に行う運動によるものではなく、家事や通勤・通学など日常生活における動作・活動で無意識に消費される熱量(カロリー)のことです。
日本人のエネルギー摂取量は、終戦翌年が1,903kcal、近年が1,846kcalで、食事量は終戦直後よりも減っています。しかし、戦後よりも肥満が問題視されているのは、食べないけれどそれ以上に動かないからです。厚生労働省の「健康づくりのための運動指針 2006」によると、人が使うエネルギーは、座っているときと比較すると、立っている時は1.2倍、歩いている時は3倍にもなるのです。
また、Pennington Biomedical Research CenterのEric Ravussin氏の研究によると肥満気味の人はやせ気味の人よりも1日平均2.5時間座っている時間が長く、立つ・座るといった動作や歩く時間も少ない、 つまりNEATが少ない傾向があると報告されています。NEATが多い人と少ない人の差は1日で約350kcal、1ヵ月に換算すると1万500kcal、1年で12万7,750kcalもの差になります。脂肪1kg燃焼させるのに7,200kcalとすると1年で約18kgの脂肪燃焼量の差にもなるのです。
つまり、日常のちょっとした行動の積み重ねでNEATを増やせば、意識的に運動をしなくても痩せることができるかもしれません☆それでは、具体的にNEATを増やすにはどうしたらよいのかご紹介します。
NEATを増やすためにできること
- バスや電車ではお腹に力をいれながら背筋を伸ばして立つ。
- 座るときは膝をくっつけ、内ももを緊張させる。
- エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使う。
- 掃除の時、モップ掛けではなく雑巾がけに変える。
- 歩いて10分圏内は自転車などを使わずに歩いて行動をする。
- 荷物を運ぶ時は、数回に分けて運び、往復する回数を増やす。
- 週一回、車でのまとめ買いをやめ、毎日の帰宅時に買い出しをする習慣をつける。
- 物を拾うときは膝をしっかり曲げてしゃがみ、手を付かずに立ち上がる。
- よく使うものをあえて離れたところに置き、毎回取りに行く。
- よく噛んで食事をする。
日々の生活の中でも少し意識するだけで、できることはたくさんあるのです。ちなみに、良い姿勢を意識するだけでもNEATは増えるんですよ♪
NEATを高めるポイント
NEATを増やすためにできることの例をいくつかあげましたが、すべてに共通しているポイントは、「できるだけ立つ機会を増やし、こまめに動く」ということです。日常の動作を可能な限りこまめに大きく行うことで、消費カロリーを確実に高めていきましょう☆
おわりに
食事制限と体重を減らすことだけがダイエットではありません。海外のダイエットの考え方は、ダイエットをポジティブに捉えるための考え方とも言えます。楽しんでダイエットに取り組むことができれば、きっと精神的にも肉体的にも満たされながらダイエットにのぞむことができるはずですよ♪
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