食べ物の成分や原材料、そしてもちろんメニューにも、気を配っている人は多いでしょう。ところが、実は食事をとる時間もかなり重要なんです。食事と体内時計との関係が栄養学的な観点から最近は注目されています。今回は理想的な一日の食生活をご紹介します。
時計遺伝子に合わせた食事を!
私達は普段、24時間の太陽サイクルに合わせた生活を送っていますが、海外に行った時はそのサイクルが乱れて時差ぼけを感じることもあるでしょう。では私達の身体はどのようにしてサイクルを保っているのでしょうか?ここで登場するのが「時計遺伝子」です。この遺伝子は全ての細胞に存在し、体内時計の役割を果たしています。また、睡眠や血圧、体温の調節にも関与しており、生きていく上で必須なことは言うまでもないでしょう。
そして最近は、この時計遺伝子の働きによって、栄養素の効果がそれを摂取する時間帯で変わってくるといわれています。つまり、その働きを利用すれば、遺伝子レベルでダイエットを考えることもできるのです。
理想的な1日
起床後
体内時計を毎日正常に機能させるには、身体に朝を知らせる必要があります。そこでまず朝起きたら朝日を浴びる習慣をつけましょう。日を浴びるといっても、日光浴をしっかりする必要は無く部屋のカーテンを開けて過ごしたり、通勤通学中に外の景色を眺めたりする程度で十分なので簡単に実践できると思いますよ。そして、起床後2時間以内に糖質とたんぱく質を含む朝食を摂ってください。糖質は脳の栄養になりますし、たんぱく質は脂肪分解やエネルギー代謝に関わるので一日のエネルギーとして大切です。また、朝食を抜くと次に入ってくる食べ物を脂肪として溜め込んで太りやすくなってしまうので朝食はしっかり食べるようにしてくださいね。
午前中
朝ごはんをしっかり食べたのに空腹でお昼まで我慢できない!という場合、どうせ間食を摂るなら食事で不足しがちな栄養素を効率的に取り入れるのが理想ですよね。午前中に効率的に摂取できるとされている栄養素はDHA・EPA、リコピン、ビタミンE、食物繊維、たんぱく質です。実際に間食として摂るなら、ゆで卵、アーモンド、トマトジュース、ほしいもなどが良いでしょう。しかしこれらは外出先のどこでも入手できるとは限らないので、予め準備して持参するのがおすすめです。
昼食
一日の食事時間が偏らないように、昼食は朝食と夕食の真ん中あたりの時間に食べるのがベスト。朝食の5~6時間後を目安に、12~13時ごろに摂取すると良いでしょう。お昼の時間帯は内臓の活動が活発で太りにくいといわれていますし、昼食は午後のエネルギー源にもなるのでしっかりバランス良く取り入れてくださいね。
昼食後
午後の間食で効率的に摂取できる栄養素はマグネシウムとカルシウムの2種類です。これらを豊富に含むおやつとしておすすめなのは、ごませんべい、アーモンド小魚、チーズ、カルシウムウエハースなど。午前中と比べると効率的に取り入れやすい栄養素は少なくなっていますが、昼食後の小腹がすいた時間にぜひ意識してみてくださいね。また、チョコレートは両方の栄養素を含んでいるので、砂糖が少なくカカオ分が多いものを少量なら間食にもってこいでしょう。
夕食は18~20時
昼食と夕食の時間が空きすぎると血糖値が過度に低下し、食べ過ぎにつながってしまいます。夕食はできるだけ18~20時の間に食べましょう。もし忙しくて夕食の時間が22時を過ぎる場合は、16~17時を目安にたんぱく質が豊富な間食を摂るのがおすすめです。夜間の高カロリー摂取は生活習慣病のリスクも高めるので、いずれにしても21時を過ぎたら軽めの食事を心がけてくださいね。
さらに、朝昼夜の摂取カロリーの比率は3:3:4を目安にし、3食を12時間以内に摂るのが理想です☆
まとめ
お腹が空くのは、エネルギーを消費しているから。無理にガマンしすぎても、あとで暴食してしまうリスクがあります。どうしてもお腹が空いたときは、身体に良いタイミングを狙って適切な量を摂取。無理なく健やかな食生活にしましょう!
コメント