若い女性は、たるみケアなんてまだまだ必要ない…と、思っている方が大半だと思います。たるみケアよりも、ニキビや乾燥、くすみのケアに重点を置いていることでしょう。しかし、肌のたるみこそ、気になりだす前のケアの方が効果的なのです。今回は、若い女性向けのたるみケアについて、くわしくお伝えします。

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たるみの始まりは毛穴から
若い女性が最初に気になりだすのは毛穴のたるみからです。毛穴のたるみは、思春期の皮脂分泌が多い時に開いている状態とはまったく違います。たとえば、メイクしている時に、毛穴にファンデーションが詰まったり、毛穴が縦長く見えたりしたことはありませんか?じつは、この毛穴の開きこそが、たるみの始まりであり「たるみ毛穴」と呼ばれるものです。
肌は大きく分けて、表面から「表皮(ひょうひ)」「真皮(しんぴ)」の二層で構成されており、その下に脂肪や毛細血管などがある「皮下組織」があります。
特に、肌のたるみに関係している「真皮」には、弾力を保つためのコラーゲンやエラスチンなどの線維質と水分を保持するためのセラミドやヒアルロン酸などが、存在しているのですが、加齢や紫外線などの影響で、これらが次第に変性したり減少したりしていきます。
その影響で、肌が少しずつたるみはじめ、特に毛穴の周りにギュッと詰まっていたコラーゲンなども、ゆるんでいくために肌を支えられなくなり、毛穴が下に向かって涙型のようにたるんでしまうのです。
そのほかにたるみがでやすいパーツ
たるみは、ある日突然気になるほどたるむのではなく、肌の内側で少しずつ進行しています。たるみ毛穴も最初は、頬の一部だけだったのに、気がついたらほほ全体に広がっていたりします。
続いて気になるパーツは、ほうれい線のあたりのたるみです。ほうれい線のたるみも少しずつ、シワが深くなり、気がついたらフェイスラインまで崩れてきてしまいます。
写真に映った時に、なんとなく肌に影ができたり凹凸が気になったりするようになったら、たるみがどんどん進行している証拠です。子どもにはたるみはありませんので、表情に陰影ができたりしませんよね。
さらに、二重あごや涙袋へと進んでいき、特に二重あごの場合は脂肪が多くてそう見える場合をのぞいて、痩せているのに二重あごに見える場合は要注意です。
涙袋も、肌質でかなり変わってはきますが、ふっくらとはりがあったはずなのに、いつのまにか、シワやクマのようにみえて、たるんでいきます。もしくは、くっきりとした二重まぶただったのに、まぶたが重たく感じたり、二重の線がわかりにくくなったりしていくのも、たるみの始まりです。
若いうちからスタートしたい「たるみケア」
たるみケアは、若いうちからスタートした方がよいのですが、過剰ケアには気をつけるようにしましょう。
ケアの基本は、①肌の保湿と紫外線予防、②質のよい睡眠、③表情筋を鍛えることの3本柱です。
①の肌の保湿と紫外線予防は、お手入れの基本のキの部分ですが、オールシーズンにわたって、しっかり紫外線をカバーすることと、ていねいな保湿を続けることは外せないケアになります。
②の質のよい睡眠は、どんなに良い化粧品を使用したとしても、肌を再生させるには睡眠がとても大切です。またストレスや不摂生の影響があると、質の良い睡眠がとれないので、肌のたるみだけではなく、老化を進めてしまいます。
③の表情筋を鍛えるというのは、決して特別なマッサージという意味ではありません。普段から、よく笑いよく話すことで、自然に表情筋を鍛えることができるので、若いうちはハードなマッサージよりもずっと効果が高いのです。

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使用する化粧品に関しては、本格的にたるみが気になりだしてから、引き締め効果がある化粧水から始めて、美容液からクリームへと追加していくのがおすすめです。
終わりに
若いうちからのたるみケアは、早いうちからアンチエイジング対策の化粧品を使用することではなく、最低限のケア+内面からのケア(特に睡眠)を重視することで、たるみの進行を先延ばしにできます。まずは、普段のケアをしっかりと見直してみてくださいね。